離婚・家族
協議離婚の流れ、離婚協議書、養育費、財産分与、年金分割、慰謝料。感情の話ではなく、手続きと数字の話。
離婚の相談は、相続の相談と同じくらい多く、そして相続より急いでいます。この棚は、協議離婚を自分たちで進める人のために、何をどの順に決め、何を書面にし、どこで専門家が要るかを整理した記事を置きます。慰謝料や親権のような争いになりやすい話も、煽らず、相場と手続きに徹して書きます。2026年4月に施行された民法改正(共同親権、法定養育費、財産分与の請求期間の延長)は、施行後の制度で書いています。
離婚は、決めることの数が多く、順番を間違えると後で取り返しがつかないものがあります。時系列で並べています。状況によっては当てはまらないフェーズもあります。
1. 別居前・離婚を考え始めたら
届を出す前の準備と、話し合いが進まないときの選択肢。
- 別居の準備 ― 家を出る前に確認しておく五つのこと(2026-09-12)― 離婚を考え始めたら、話し合いより先に「別居の準備」が要ります。財産の一覧を作る、必要な書類のコピーを取る、婚姻費用を請求する段取り、子の転校の手続き、そして安全の確保。準備なしで家を出ると、あとの話し合いで不利になったり、証拠や財産に手が届かなくなったりします。この記事は、この棚の各記事への入口としても使える、別居前のチェックリストです。
- 別居中の婚姻費用 ― 離婚が決まるまでの生活費は、誰がいくら払うのか(2026-09-12)― 別居しても、離婚が成立するまでは夫婦です。収入の多い側は、少ない側と子の生活費(婚姻費用)を分担する義務があります。額は養育費と同じ算定表で決まり、養育費より高い帯になります。請求した時点からしか認められないのが実務なので、別居したらすぐ請求する。決め方、調停の流れ、払わない場合、離婚が長引く場合の扱いを整理します。
- 協議離婚の流れ ― 届を出す前に決める五つのことと、決めずに出したときに起きること(2026-09-12)― 日本の離婚の9割近くは、裁判所を通さない協議離婚です。夫婦で合意し、離婚届を出せば成立します。簡単に見えますが、届を出す前に、親権、養育費、面会交流、財産分与、年金分割の五つを決めて書面にしておかないと、離婚後に何年も引きずります。協議離婚の全体の流れ、決めること、書面の作り方、専門家(行政書士・弁護士)の使い分け、2026年4月の民法改正で変わった点を整理します。
- 離婚の相談先の選び方 ― 弁護士・行政書士・司法書士・法テラス・自治体、誰に何を頼めるか(2026-09-15)― 離婚の相談先は一つではありません。相手と交渉して調停や裁判に出るのは弁護士、合意した内容を協議書や公正証書にするのは行政書士、家の名義変更の登記は司法書士、税金は税理士。お金がなければ法テラス、まず話を聞いてほしいなら自治体の相談窓口、手続きの質問なら家庭裁判所の家事手続案内。どこに行けばよいかを、状況別に書きます。
- 離婚調停と裁判離婚の流れ ― 話し合いで決まらないときに、家庭裁判所で何が起きるか(2026-09-12)― 協議で離婚がまとまらないとき、いきなり裁判はできません。まず家庭裁判所の調停(調停前置)。調停委員を介して話し合い、合意すれば調停調書で離婚が成立します。まとまらなければ、裁判離婚で、法律上の離婚原因(不貞、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、回復の見込みのない精神病、婚姻を継続し難い重大な事由)が要ります。申立ての方法、費用、期間、当日の流れ、弁護士を頼む目安を整理します。
- 離婚調停の当日 ― 申立てから期日まで、持ち物、部屋で何を話すか。怖い場所ではありません(2026-09-15)― 調停と聞くと法廷や尋問を想像しますが、実際は家庭裁判所の小さな会議室で、調停委員二人と交互に話す場です。相手と同じ部屋に入ることは基本的にありません。申立ての書類と費用、期日までの流れ、当日の持ち物と服装、部屋で聞かれること、1回目で決まらないのが普通であること。初めて行く人が知っておけば落ち着ける範囲を書きます。
- 離婚の話し合いをADRで ― 家庭裁判所の調停の前に、民間の調停という選択肢(2026-10-04)― 二人だけで話すと口論になるけれど、平日の昼に家庭裁判所へ何度も行けない。そういう夫婦には、法務大臣の認証を受けた民間の調停(認証ADR)があります。家庭裁判所の調停との違い(時間・費用・決まったことの力)、2024年4月からの特定和解で養育費の強制執行ができるようになった点、ADRが向かない場面、費用の内訳を、実際の夫婦の例で整理します。
2. 離婚の中身を決める
親権・お金・住まいの取り決め。届を出す前にここを固める。
- 親権 ― 2026年4月からの共同親権と単独親権、監護者、面会交流(2026-09-12)― 2026年4月1日に施行された民法改正で、離婚後も父母の双方を親権者とする「共同親権」を選べるようになりました。従来どおりの単独親権も選べます。何が変わったのか(親権の内容、日常の世話をする監護者、重要な決定の合意、急迫の場合)、どう決めるか(協議、決まらなければ家庭裁判所)、DVや虐待がある場合の扱い、面会交流の決め方、改正前に離婚した人はどうなるかを整理します。
- 面会交流の詳細 ― 頻度・受け渡し・宿泊をどこまで決めるか、拒否できる場合(2026-09-12)― 面会交流は、離れて暮らす親と子が会う権利です。離婚協議書に書くとき、細かく決めすぎると守れず、粗すぎると揉めます。頻度・時間・受け渡しの場所と方法・宿泊・学校行事・連絡手段の決め方の相場、間接交流(手紙・写真・オンライン)、拒否できる正当な理由、間接強制、第三者機関の使い方を整理します。
- 養育費と算定表 ― 月額の決め方、終期、不払いの実態と、2026年の法定養育費(2026-09-12)― 養育費は、離婚後に子と離れて暮らす親が、子のために払うお金です。額は、裁判所が公表している算定表(双方の年収と子の数・年齢で読む)を目安に決めるのが実務の標準で、たとえば年収500万円の会社員が、年収100万円の相手と暮らす子一人(14歳以下)に払う目安は月4〜6万円の帯です。終期、特別費用、見直し、不払いの実態と対策、2026年4月の改正で入った法定養育費(子一人あたり月2万円)と先取特権を整理します。
- 財産分与の基本 ― 何が対象で、何が対象外か、2分の1の原則と住宅ローンの家(2026-09-12)― 財産分与は、婚姻中に夫婦で築いた財産を、離婚のときに分ける制度です。名義がどちらでも、婚姻中に増えた分は共有財産として原則2分の1ずつ。結婚前の財産と相続・贈与でもらった財産は対象外。預貯金、不動産、保険、退職金、そして借金の扱い、住宅ローンが残る家の三つの選択肢、請求期限(2026年4月の改正で2年から5年に)、税金を整理します。
- 離婚と住宅ローン ― 家に住み続ける・売る・名義を変える、三つの道と連帯保証の落とし穴(2026-09-14)― 住宅ローンが残る家は、離婚で最も揉める財産です。売って清算するか、どちらかが住み続けるか、名義とローンを移すか。三つの道それぞれに、金融機関の承諾、連帯保証・連帯債務、オーバーローン、税金の問題があります。実務で毎回同じ表を描いて説明してきた、住宅ローンつきの家の整理の順番を書きます。
- 離婚時の年金分割 ― 合意分割と3号分割、情報通知書、手続きの期限(2026-09-12)― 年金分割は、婚姻期間中の厚生年金の記録(標準報酬)を夫婦で分ける制度です。将来の年金額そのものではなく「記録」を分けるので、受け取るのは自分の年金開始年齢から。夫婦の合意で最大2分の1に分ける合意分割と、2008年4月以降の第3号被保険者の期間について請求だけで2分の1になる3号分割。年金事務所で取る情報通知書、手続きの流れ、期限(原則離婚から2年)、国民年金や企業年金は対象外であることを整理します。
- 離婚と保険 ― 生命保険の受取人変更、学資保険の名義、解約返戻金の分与(2026-09-12)― 離婚のとき、預貯金や不動産に気を取られて見落とされがちなのが保険です。配偶者を受取人にした生命保険の受取人変更、契約者と保険料負担者の名義、学資保険は誰が引き継ぐか、解約返戻金は財産分与の対象になること、離婚後の保障の見直しを整理します。
- 離婚とペット・家財 ― 法律上は「物」でも、揉めやすい分け方(2026-09-12)― 犬や猫は、法律上は「動産(物)」として財産分与の対象です。子の親権のような法律上の制度はありませんが、実際にはペットの引き取りが感情的に大きな争点になります。誰が飼い続けるかの決め方、面会(に相当する取り決め)、家財道具の分け方、価値の高い動産(車、貴金属、コレクション)の扱いを整理します。
- 不貞の慰謝料 ― 相場、証拠になるもの・ならないもの、時効、相手方への請求(2026-09-12)― 配偶者の不貞(肉体関係を伴う不倫)は、離婚原因であり、慰謝料の対象です。相場は、離婚に至る場合で100〜300万円、離婚しない場合はそれより低い帯。証拠として通用するのは、肉体関係を推認させるもの(ホテルの出入りの写真、明確なやり取り、本人の自認書)で、食事や親しげな言葉だけでは足りません。配偶者だけでなく不貞相手にも請求できること、時効(知ってから3年)、求償、そして書面にするときの注意を整理します。
- 離婚と借金 ― 相手の借金は誰が返すのか、財産分与での引き算、連帯保証、自己破産と養育費(2026-09-15)― 「夫の借金を私も返すのか」は、離婚相談の定番の不安です。答えは、生活のための借金は夫婦の連帯責任、ギャンブルや浪費の個人的な借金は本人の責任、が原則です。財産分与では、プラスの財産からマイナスを引いて計算し、マイナスが超えれば分けるものはない。連帯保証は離婚で外れない。自己破産しても養育費は消えない。借金まわりの不安を、一つずつ小さくします。
- 離婚とお金にかかる税金 ― 財産分与・慰謝料・養育費は課税されるのか(2026-09-14)― 離婚で受け取るお金には、税金がかからないものと、かかるものがあります。財産分与と慰謝料は原則非課税、養育費も非課税。ただし、不動産で渡すと渡す側に譲渡所得税、分与が過大だと贈与税、子の扶養控除は一人分しか使えない。ひとり親控除、住宅の3,000万円控除、不動産取得税・登録免許税まで、離婚のお金と税金の関係を一枚に整理します。
- 退職金と財産分与 ― まだ受け取っていない退職金も、分ける対象になるのか(2026-10-07)― 離婚の話し合いで、夫(または妻)の退職金をどう扱うかは、意見がもっとも割れる点の一つです。すでに受け取った退職金と、これから受け取る退職金で扱いが違います。分ける対象になる範囲、婚姻期間に応じた計算の考え方、1,800万円の退職金を例にした数字、払う時期と回収の備え、集めておく資料、請求できる期限(離婚から5年)を整理します。
3. 書面にする・届を出す
決めたことを、効力のある形に残す。
- 離婚協議書に書くこと ― 条項の順番と、あとで揉めない書き方(2026-09-12)― 離婚協議書は、夫婦で合意した内容を書面にしたものです。決まった様式はなく、私文書でも効力があります。書くのは、離婚の合意、親権、養育費、面会交流、財産分与、年金分割、慰謝料、清算条項、そして通知義務。条項ごとに、何をどこまで具体的に書くか、曖昧に書いて揉めた例、公正証書にするべき条項、行政書士に頼むときの費用を整理します。
- 離婚の公正証書と強制執行認諾 ― 養育費が止まったとき、裁判なしで差し押さえるために(2026-09-12)― 離婚協議書を公正証書にして「強制執行認諾文言」を入れておくと、養育費や慰謝料が払われなくなったとき、裁判を起こさずに相手の給与や預金を差し押さえられます。作り方(公証役場の予約、必要書類、当日の流れ)、手数料の計算(養育費は5年分で計算)、差押えの実際(手取りの2分の1まで、相手の勤務先が分からないときの情報取得手続き)、公正証書にしても効かない場面を整理します。
- 離婚届の書き方と証人 ― 受理されない典型と、出す前の「不受理申出」(2026-09-12)― 離婚届は市区町村の窓口でもらえ、夫婦の署名と証人二人の署名で出せます。ただ、親権者の記載漏れ、証人の要件、本籍の書き間違い、訂正の仕方で受理されないことがあります。記入欄ごとの注意、証人になれる人、届出先と持ち物(2024年3月から戸籍謄本の添付は原則不要)、夜間・休日の提出、そして相手に勝手に出されないための「不受理申出」を整理します。
- 離婚届を出したあとで取り決めを書面にする ― 口約束の養育費を、合意書・公正証書・調停調書にする順番(2026-09-28)― 養育費を口約束だけにして離婚届を出した。払われているうちはいいけれど、遅れ始めたらどうするか。届を出したあとでも、取り決めは書面にできます。二人で署名する合意書、公正証書、家庭裁判所の調停調書の三つを、差押えにつながる力と費用で比べ、2026年4月からの先取特権と法定養育費との関係、終期と未払い分の書き方を整理します。
- 離婚届の不受理申出 ― 勝手に出されないための一枚。出し方、効き目、取り下げ方(2026-09-29)― 「離婚届に判を押した覚えはないのに、離婚が成立していた」を防ぐ制度が、不受理申出です。本人が市区町村の窓口で申出をしておくと、本人が自分で出向いて届け出ない限り、離婚届は受理されません。期限はなく、費用もかからず、取り下げもできます。別居中で相手が届を持っている、署名だけ先にしてしまった、という人が最初にやることを、窓口での流れと一緒に書きます。
- 調停・裁判で離婚が決まったあとの離婚届 ― 10日以内、証人なし、調書の謄本を添えて(2026-10-05)― 家庭裁判所の調停や判決で離婚が決まったら、役所に出す離婚届は協議離婚の届とまったく別物です。離婚は調停成立・判決確定の日にすでに成立していて、届はその報告。期限は10日、出すのは申立てをした人、相手の署名と証人は要りません。添える書類(調書の謄本・確定証明書)、お金の条項を見せずに済む省略謄本、同じ日に出す名字の届まで、実際の流れと費用で整理します。
4. 離婚が成立したら
氏・戸籍・保険・年金・お金の名義替え。期限があるものが多い。
- 離婚後の手続き ― 氏と戸籍、子の氏、健康保険、年金、児童扶養手当、住所の順番(2026-09-12)― 離婚届が受理されたあとにも、手続きが十件近くあります。婚姻中の氏を使い続けるなら3か月以内の届出、子を自分の戸籍に入れるなら家庭裁判所の許可と入籍届、健康保険の切り替えは14日以内、国民年金の種別変更、児童扶養手当と児童手当、住所と世帯、マイナンバーカード、銀行や免許の氏名変更。期限のあるものから順に、必要書類と一緒に整理します。
- 離婚後の健康保険と年金の切替 ― 扶養から抜けた日から14日、国保・任意継続・第1号への手順(2026-09-15)― 相手の健康保険の扶養に入っていた人は、離婚した日に資格を失います。翌日から自分で保険に入る必要があり、期限は14日以内。選択肢は、自分の勤務先の健康保険、国民健康保険、条件が合えば元の保険の任意継続。年金も第3号から第1号へ切り替え、払えなければ免除を申請できます。子の保険証、保険料の目安、離婚の証明書類まで、市区町村の窓口に行く前に知っておけば一度で済む手順を書きます。
- 離婚後の子の姓と戸籍 ― 親権者になっても子の戸籍は動かない。氏の変更許可と入籍届の手順(2026-09-14)― 離婚して母が親権者になり旧姓に戻っても、子の姓と戸籍は自動では変わりません。子は父の戸籍に父の姓のまま残ります。母と同じ姓・同じ戸籍にするには、家庭裁判所の「子の氏の変更許可」と、市区町村への「入籍届」の二段階が必要です。婚氏続称を選ぶ場合、15歳以上の子が自分で申し立てる場合、後で戻したくなった場合まで、戸籍の動きを順番に書きます。
- 離婚と会社の手続き ― 社会保険の扶養、税の扶養控除、勤務先への届出(2026-09-12)― 離婚は、勤務先を通じた社会保険と税金にも影響します。配偶者の扶養に入っていた人が外れる手続き、逆に離婚後に自分の扶養に子を入れる手続き、年末調整と扶養控除の変更、住民税の異動、社宅や家族手当への影響、そして勤務先にどこまで伝えるか。離婚後の手続きの記事の続きとして、会社を通す手続きに絞って整理します。
- 養育費が払われないとき ― 履行勧告から差押えまで、回収手段の順番と改正で増えた道(2026-09-14)― 養育費の不払いは、離婚後の相談で最も多い問題です。手元に何があるか(公正証書か、調停調書か、口約束か)で使える手段が変わります。履行勧告・履行命令、強制執行(給与・預貯金の差押え)、財産開示手続、第三者からの情報取得手続、そして2026年4月施行の改正で加わった法定養育費と先取特権。回収手段を、弱いものから強いものへ順番に整理します。
- 財産分与で家の名義を移す登記 ― 登録免許税2%、そろえる書類、ローンが残るとき(2026-09-29)― 離婚協議書に「マンションは妻に分与する」と書いても、登記をしなければ名義は元の配偶者のままです。財産分与による所有権移転登記は、渡す側と受け取る側の共同申請で、登録免許税は評価額の2%。そろえる書類、登記原因の日付、渡す側にかかることがある税金、住宅ローンが残っているときの注意を、評価額1,200万円のマンションを例に整理します。
5. 離婚後の生活
ひとり親としての支援制度、再婚したときの手続き。
- ひとり親家庭の支援制度 ― 児童扶養手当だけじゃない、使える制度の一覧(2026-09-12)― 離婚後にひとり親になると、児童扶養手当以外にも使える公的支援があります。ひとり親家庭等医療費助成、就学援助、母子父子寡婦福祉資金貸付金、住居確保給付金、税のひとり親控除。所得制限や申請窓口は制度ごとに違い、多くは「申請しないと使えない」ものです。何が使えるか、どこに聞けばいいかを一覧で整理します。
- 別居・離婚と児童手当 ― 受け取る人は自動では変わらない。申請した月の翌月分から(2026-09-25)― 児童手当は、別居しても離婚しても、受け取る人が自動で切り替わりません。離婚協議中の別居なら子と暮らす親に優先して払われますが、それも申請してからで、さかのぼりはありません。2024年10月からの支給額、別居中と離婚後の手続き、第3子の数え方で離婚が効く場面、児童扶養手当との違い。申請が4か月遅れた母親の実際の金額で書きます。
- 離婚後の再婚と連れ子の養子縁組 ― 養育費・相続・戸籍がどう変わるか(2026-09-14)― 再婚は自由ですが、連れ子と再婚相手の関係は、養子縁組をするかしないかで大きく変わります。縁組をしなければ、再婚相手には扶養義務も相続権もない。縁組をすれば、実親(元配偶者)の養育費は減額の対象になり、子は再婚相手の相続人になる。2024年に廃止された再婚禁止期間、離婚後300日問題の見直し、元配偶者の同意の要否、面会交流の継続まで、再婚で動く仕組みを整理します。
- 養育費の増額・減額 ― 収入が変わった、再婚した、進学する。決めた額を見直す手順(2026-09-25)― 一度決めた養育費も、事情が変われば見直せます。ただし「来月から減らす」と伝えただけでは変わりません。認められやすい事情と認められにくい事情、協議から調停・審判までの手順、いつから新しい額になるか。収入が下がった父と、子の私立進学で増額を求めた母の調停を、実際の金額で追います。
- ひとり親の住まいの探し方 ― 公営住宅の優先入居、住居確保給付金、民間賃貸の保証会社(2026-09-29)― 離婚のあと、子どもと二人で住む家をどう確保するか。選択肢は、公営住宅(ひとり親は優先扱いがある)、家賃を一時的に支える住居確保給付金、保証人の代わりに保証会社を使う民間賃貸、そして緊急時の母子生活支援施設です。それぞれの家賃の決まり方、申し込みの窓口、順番を、相談で実際に組んだ手順で書きます。
- 離婚後、子どもの扶養控除はどちらが取るか ― 養育費を払う側も取れる場合と、ひとり親控除が一緒に外れる理由(2026-10-04)― 離婚して子と別に暮らしていても、養育費を払っている親は子を扶養控除の対象にできる場合があります。ただし同じ子の控除はどちらか一方だけで、別居親が取ると、同居親は扶養控除に加えてひとり親控除も外れます。国税庁の質疑応答事例の考え方、控除額と所得の上限(2026年分の変更を含む)、17歳の長男の家で比べた税額を整理します。
6. 状況別(当てはまる方だけ)
婚姻届を出していない・DVがある・海外が絡む・熟年など、通常の流れと別に読むもの。
- 事実婚(内縁)の解消 ― 婚姻届を出していなくても、財産分与と慰謝料は準用される(2026-09-12)― 婚姻届を出さずに夫婦同然の生活を送る「事実婚(内縁)」も、解消のときには離婚に準じた扱いを受けます。財産分与、慰謝料、婚姻費用に相当する権利は認められますが、相続権と税の配偶者控除はありません。事実婚の証明の仕方、解消時の財産の分け方、子の認知と親権、同性パートナーシップ制度との違いを整理します。
- DV・モラハラと保護命令 ― 逃げる前に知っておくこと、離婚への影響(2026-09-12)― 配偶者からの身体的暴力や、支配的な言動(モラハラ)は、DV防止法上の「配偶者からの暴力」に当たることがあります。裁判所の保護命令(接近禁止命令は2024年4月から1年、退去等命令は2か月)の申立て、シェルターと一時保護、住民票の閲覧制限、そして離婚の話し合いを直接せずに進める方法(代理人を立てる、調停での配慮)を整理します。この記事は法的な制度の説明であり、危険が迫っている場合は、まず110番と配偶者暴力相談支援センターに連絡してください。
- 別居中の子の連れ去りと監護者指定 ― 子を連れて出るとき、連れて行かれたとき、裁判所は何を見るか(2026-09-15)― 別居のとき、子を連れて家を出るのは違法ではありません。ただし、相手に何も告げずに連れ出す「連れ去り」は、後の親権・監護者の判断で不利に働くことがあります。逆に相手に連れて行かれたときは、実力で取り返すのではなく、家庭裁判所に監護者指定と子の引渡しを申し立てます。裁判所が見るのは、これまで主に世話をしてきたのは誰か、子の生活の継続性、子の意思。両方の立場から、落ち着いて動くための順番を書きます。
- 国際離婚の基本 ― どの国の法律で離婚するか、子の連れ去りとハーグ条約(2026-09-12)― 夫婦のどちらかが外国籍、あるいは海外に住んでいる場合の離婚は、日本の協議離婚が使えるとは限りません。適用される法律(準拠法)の決め方、日本の協議離婚が海外で認められるかどうか(相手国の承認)、子を無断で日本に連れ帰った場合のハーグ条約(子の返還手続き)、在外公館でできる手続き、渉外離婚を扱う専門家の探し方を整理します。
- 熟年離婚 ― 年金分割・退職金・住まいで、若い世代の離婚と何が違うか(2026-09-12)― 結婚20年、30年を経てからの離婚(熟年離婚)は、子の親権や養育費より、年金・退職金・住まいという「老後の生活資金」の分け方が中心になります。厚生年金の分割で老後の年金がどれだけ変わるか、退職金(すでに受け取った分・将来受け取る分)の財産分与、持ち家の扱い、離婚後の生活設計を整理します。
- 離婚後300日以内に生まれる子の出生届 ― 2024年4月から、出産前に再婚していれば今の夫の子に(2026-09-30)― 離婚から300日以内に生まれた子は、原則として前の夫の子と推定されます。2024年4月の民法改正で、出産までに母が再婚していれば再婚後の夫の子と推定されるようになり、再婚禁止期間もなくなりました。再婚しない場合の「懐胎時期に関する証明書」と、母と子にも広がった嫡出否認(3年)、出生届の14日の期限を、離婚から283日目に出産予定だった方の例で整理します。
この棚の参考(公式)
この棚の記事の制度と数字は、次の一次情報で確かめられます。
- 法務省 民事局(離婚・親権・養育費の制度) ― 2026年4月施行の民法改正(共同親権・法定養育費・財産分与)の公式案内
- 裁判所(家事事件・養育費) ― 離婚調停、養育費・婚姻費用の算定表、年金分割のための情報通知書
- 日本年金機構(離婚時の年金分割) ― 合意分割・3号分割の手続き、情報通知書の請求
- こども家庭庁(養育費・面会交流・児童扶養手当) ― 養育費の取り決め支援、児童扶養手当の要件
- 日本公証人連合会(離婚給付契約公正証書) ― 公正証書の作り方、手数料、強制執行認諾
- e-Gov 法令検索(民法) ― 条文の原文。民法の離婚(763条〜)、親権、扶養
記事の内容は執筆時点の公開情報と実務経験に基づく一般的な解説です。個別の事案については、公式資料と専門家への相談で確認してください。