学び・資格 2026-10-02
資格試験の一年の暦と受験料 ― 宅建・行政書士・測量士補・海事代理士、申込みは試験の3〜4か月前に締まる
宅建士・行政書士・測量士補・海事代理士の2026年度の申込期間、試験日、合格発表、受験料を一枚の暦に並べました。願書の締切は試験の2〜4か月前で、測量士補は1月、海事代理士は平日の試験です。出題の基準になる法令の日付も試験ごとに違います。四つ受けると受験料は合計2万8,250円。勉強の計画より先に、申込みの日を手帳に書く理由を書きます。
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「宅建が終わったら、次は測量士補を受けたいんです。冬から勉強を始めて、春の試験に申し込めばいいですよね」。9月に、宅建士試験を控えた30代の会社員の男性に聞かれました。勉強の順番は悪くありません。ただ、「春の試験に申し込めばいい」の部分が違いました。測量士補の試験は5月ですが、願書の受付は1月で、2026年は1月22日に締め切られています。宅建の合格発表を待ってから考えると、受付が終わるまで2か月しかありません。
資格試験の計画は、勉強時間から立てる人が多いのですが、最初に決まっているのは申込みの日です。願書の締切を過ぎると、どれだけ勉強していても、その年は受けられません。そして締切は、試験日よりずっと前にあります。この棚で扱っている四つの試験について、2026年度の日程を、それぞれの試験機関の発表から並べます。
2026年度の申込み締切と試験日(四つの試験)
- 1月22日 測量士補 願書締切(郵送は消印まで)
- 5月17日(日) 測量士補 試験(合格発表 6月25日)
- 7月15日(郵送)/7月31日(ネット) 宅建士 申込締切
- 8月17日(郵送)/8月24日(ネット) 行政書士 申込締切
- 8月31日 海事代理士 出願締切
- 9月25日(金) 海事代理士 筆記(口述は11月24日(火))
- 10月18日(日) 宅建士 試験(合格発表 11月25日)
- 11月8日(日) 行政書士 試験(合格発表 2027年1月27日)
宅建士試験(不動産適正取引推進機構)は、毎年10月の第3日曜日で、2026年は10月18日、午後1時から3時までの2時間です。申込みは7月で、2026年度は郵送が7月15日、インターネットが7月31日で締め切られました。受験手数料は8,200円で、非課税です。合格発表は11月25日です。
行政書士試験(行政書士試験研究センター)は11月の第2日曜日で、2026年は11月8日、午後1時から4時までの3時間です。申込みは、インターネットが7月21日から8月24日まで、郵送が7月21日から8月17日の消印までです。受験手数料は1万400円、合格発表は年が明けた2027年1月27日です。
測量士補試験(国土地理院)は5月で、2026年は5月17日の午後1時30分から4時30分まででした。願書の受付は1月で、郵送は1月22日の消印までです。書面で出す場合の試験手数料は2,850円で、収入印紙を願書に貼って納めます。受験しなかった場合でも手数料は返還されないと受験案内に書かれています。合格発表は6月25日でした。
海事代理士試験(国土交通省)は、ほかの三つと違って平日に行われます。2026年は、出願が8月1日から31日まで、筆記試験が9月25日(金)、筆記の合格発表が10月30日、口述試験が11月24日(火)です。最終の合格者は、口述試験のあと20日以内に官報で公示されます。受験手数料は6,800円で、収入印紙を願書に貼ります。会社員なら、筆記と口述で少なくとも2日の休みを取る前提で申し込むことになります。
もう一つ、試験ごとに違うのが、どの時点の法令で出題されるかです。宅建士・行政書士・海事代理士は、その年の4月1日現在で施行されている法令が基準です。海事代理士の実施要領にも、適用すべき法令は令和8年4月1日現在で施行されているもの、と書かれています。測量士補は、受験案内に「令和8年1月1日において施行されている法令に基づく」とあり、基準日が3か月早くなっています。1月から3月に施行される改正は、測量士補には出て、宅建には前年の教材のままでは間に合わない、ということが起こります。詳しくは「試験に出る法律は『4月1日現在』」の記事に書きました。
申込みの方法も試験ごとに違います。宅建士と行政書士は、インターネットと郵送のどちらでも申し込めて、インターネットのほうが締切が遅く設定されています。測量士補は、書面の願書に収入印紙を貼って郵送するほか、電子申請もできます。海事代理士は、願書に6,800円の収入印紙を貼り、受験票を送ってもらう返信用封筒(110円切手を貼ったもの)を付けて、受験を希望する地域の地方運輸局に出します。願書の用紙を郵便で取り寄せる場合は、さらに返信用封筒が要ります。郵送の締切は消印で判断されることが多いので、締切日に窓口で出すか、追跡できる方法で送ります。どれも年に一度の試験で、書類の不備で受理されなければ、次は一年後です。
暦を並べると、もう一つ気づくことがあります。合格発表と、次の試験の締切の順番です。行政書士の合格発表は1月27日で、測量士補の願書の締切(1月22日)より後です。11月に行政書士を受けた人が、結果を見てから測量士補に進むかを決めることはできません。同じ年に宅建士と行政書士を続けて受ける場合も、申込みは7月と8月で、どちらの試験よりも前です。宅建士の合格発表(11月25日)は、行政書士の試験(11月8日)より後に来ます。宅建士の手応えを見てから行政書士に申し込む、という順番は、暦の上で成り立ちません。続けて受けるつもりなら、前の試験の結果を待たずに次の願書を出すことになり、受験料は「受からなかったら次に回す」ではなく「両方払う」前提で用意します。受験料は合わせても3万円に届きませんが、締切を一つ逃すと、取り戻すのに一年かかります。
お金の面では、四つの受験料を足すと、8,200円+1万400円+2,850円+6,800円で、2万8,250円です。行政書士がいちばん高く、測量士補がいちばん安い。ただ、受験料は資格にかかるお金の入口にすぎません。合格したあとの登録には、登録手数料や登録免許税、試験によっては実務講習や会費がかかり、受験料よりずっと大きくなります。そちらは「合格したあとの登録」の記事に整理しました。
行政書士 10,400円、宅建士 8,200円(非課税)、海事代理士 6,800円(収入印紙)、測量士補 2,850円(書面・収入印紙)
登録にかかる費用(登録手数料・登録免許税など)は含みません。
冒頭の男性には、手帳の1月のページに「測量士補 願書 1月22日まで」と、宅建の試験より先に書いてもらいました。宅建の合格発表(11月25日)を待たずに、12月から配られる受験案内を取り寄せ、年明けすぐに願書を出す。宅建の自己採点で手応えがあれば、そのまま測量士補の過去問に移る。手応えがなければ、測量士補の勉強と並べて、翌年7月の宅建の申込みに備える。どちらに転んでも、1月の締切を逃さない組み方です。測量士補は28問の択一で、宅建の勉強で慣れた過去問の回し方がそのまま使えます。
来年の暦で見ると、締切の順は、1月(測量士補)、7月(宅建士・行政書士)、8月(海事代理士)です。試験は5月、9月、10月、11月と続きます。夏の締切三つは一か月の間に固まっているので、二つ以上受けるつもりなら、7月の頭に全部の申込みを済ませてしまうのが安全な段取りです。資格の勉強は、申込みを済ませた日から本当に始まります。手帳には、試験日より先に、締切の日を書いてください。四つ合わせて2万8,250円の受験料より、逃した締切の一日のほうが、ずっと高くつきます。
執筆:長澤 湊(宅地建物取引士・行政書士・測量士補) 内容確認日:2026-10-02
この記事は制度と手続きの一般的な説明で、個別の事案についての法律・税務の相談や判断ではありません。制度や数字は内容確認日の時点のものです。ご自身の事案は、弁護士・司法書士・税理士・行政書士など、該当する専門家に確かめてください。
参考(公式)
この記事の制度と数字は、次の一次情報で確かめられます(2026-10-02 確認)。
- 不動産適正取引推進機構「宅建試験 試験概要」 ― 毎年10月の第3日曜日、午後1時〜3時。受験手数料8,200円(非課税)
- 行政書士試験研究センター ― 令和8年度:試験11月8日、申込み7月21日〜8月24日(郵送は8月17日消印)、受験手数料10,400円、合格発表2027年1月27日
- 国土交通省「海事代理士になるには」 ― 令和8年:出願8月1日〜31日、筆記9月25日、口述11月24日、受験手数料6,800円(収入印紙)、令和8年4月1日現在の法令