学び・資格 2026-10-13

宅建試験の当日と、合格発表までの5週間 ― 2時間の使い方、自己採点、合格点が毎年動くこと(2026年度)

2026年度の宅建士試験は10月18日(日)、13時から15時までの2時間で、合格発表は11月25日(水)です。当日は、12時30分の着席から試験開始までの30分と、50問を解く順番で、取れる点が変わります。終わったら、予備校の解答速報で一度だけ自己採点し、過去10年の合格点の幅(50問中33点〜38点)と照らします。発表までの5週間にしておくことを、点数の帯ごとに書きます。

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「試験まであと一週間なのに、当日のことを何も考えていませんでした」。宅建士試験を受ける知り合いから、そう連絡がありました。勉強の中身ではなく、当日の2時間の使い方と、終わってからのことを聞かれたのです。私は宅建士の試験に合格して、いまは売買の重要事項説明をする立場にいます。この記事は、そのとき伝えたことを、2026年度の日程に合わせて書き直したものです。

まず日程です。試験を実施している不動産適正取引推進機構の案内では、2026年度(令和8年度)の試験は10月18日(日)、13時から15時までの2時間です。登録講習を修了した人(5問免除の人)は、13時10分からの1時間50分です。着席は12時30分(5問免除の人は12時40分)で、試験中の途中退出はできません。合格発表は11月25日(水)です。

当日の午前中は、新しいことを覚えようとしないことです。試験直前の2週間の記事に書いたとおり、直前期に点を伸ばすのは、「自信がなかった肢」の確認です。当日の朝に見るのは、自分が間違えた肢を集めたメモだけにします。会場には12時ごろに着くように出ます。初めての会場では、駅から迷う人が毎年います。

持ち物は、受験票と筆記用具(鉛筆かシャープペンシル、消しゴム)と、計算や通信の機能のない腕時計です。会場に時計があるとは限らないので、時計を忘れると時間の配分がそのまま崩れます。細かい決まりは受験票の注意事項に書いてあるので、前の晩に一度読み、そこに書いてあるとおりに準備します。

着席から試験開始までの30分は、注意事項の説明と問題用紙の配布の時間で、問題は開けません。ここで、解く順番を頭の中で決めておきます。宅建士試験の記事で書いたとおり、50問の内訳は、権利関係14問(問1〜14)、法令上の制限8問(問15〜22)、税・その他3問(問23〜25)、宅建業法20問(問26〜45)、5問免除の対象の5問(問46〜50)です。

順番の一つの例は、宅建業法から解き、次に法令上の制限と税、5問免除の部分、最後に権利関係です。点を稼ぐ科目を先に終わらせると、残りの時間が読めるようになります。時間の目安は表のとおりで、合計で120分です。民法の長い事例問題で手が止まったら、問題用紙に印を付けて飛ばし、最後に戻ります。一問に5分以上かけると、ほかの易しい問題を解く時間がなくなります。

当日の2時間(120分)の配分の例(一般の受験者)
順番範囲問題数時間の目安
1宅建業法(問26〜45)20問40分
2法令上の制限・税・その他(問15〜25)11問25分
35問免除の対象(問46〜50)5問10分
4権利関係(問1〜14)14問30分
5マークの確認と、飛ばした問題の見直し―15分
合計50問120分

5問免除の人は、時間が1時間50分(110分)で、問46〜50は解きません。表の3番目の10分を抜いて、宅建業法40分、法令上の制限と税その他25分、権利関係30分、見直し15分にすれば、ちょうど110分です。どちらの場合も、自分が決めた順番と時間を、着席してからの30分のあいだに頭の中で一度なぞっておくと、本番で迷う時間が減ります。

マークは、一問解くごとに塗ります。最後にまとめて塗ろうとして、時間が足りずに何問も塗れなかった、という話は珍しくありません。問題用紙には、自分が選んだ番号を丸で書いておきます。自己採点に使うためです(問題用紙の扱いは、当日の試験監督の案内に従ってください)。

試験が終わると、その日の夕方から、予備校が解答速報を出します。自己採点は、その日のうちに一度だけします。何度やり直しても点は変わりません。速報は、予備校によって1〜2問で答えが割れることがあるので、割れている問題は「どちらか分からない」として、点数に幅を持たせて数えます。

答えが割れやすいのは、法改正がからむ問題です。宅建士試験は、その年の4月1日の時点で施行されている法令から出題されます(試験の法令の基準日の記事に書きました)。4月2日以降に施行された改正は、試験では問われません。自己採点で「改正後なら正しいのに」と迷った問題は、この基準日で考え直すと、たいてい答えが決まります。

合格点は毎年変わります。機構が公表している過去10年の結果では、一般の受験者の合格点は、50問中33点(2025年度)から38点(2020年度10月の試験)の間でした。合格率は、2020年度12月の試験(13.1パーセント)を除くと、15〜19パーセントの間です。5問免除の人の合格点は、どの年も一般の受験者より5点低い点(45問中)でした。問題の難しさで受験者全体の点数が上下しても、合格する人の割合はあまり変わらない、という結果の出方です(機構は、合格点の決め方を公表していません)。

宅建士試験の合格点の移り変わり(一般の受験者、50問中)
宅建士試験の合格点の移り変わり(一般の受験者、50問中)201635点201735点201837点201935点2020年10月38点 最高2020年12月36点2021年10月34点2021年12月34点202236点202336点202437点202533点 最低

2016 35点、2017 35点、2018 37点、2019 35点、2020年10月 38点(最高)、2020年12月 36点、2021年10月 34点、2021年12月 34点、2022 36点、2023 36点、2024 37点、2025 33点(最低)

不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」から。5問免除の人の合格点は、どの年も一般の受験者より5点低い(45問中。2021年12月の試験は公表なし)。

自己採点の点を、この幅に当てはめます。38点以上なら、過去10年のどの年でも合格点に届いています。33点未満なら、どの年でも届いていません。その間は、発表まで分かりません。予備校が出す「合格推定点」は、多くの受験者の自己採点を集めた推定で、外れる年もあります。2025年度の33点のように、前の年より4点も下がった年もあります。推定点が自分の点より1〜2点上でも、下でも、あきらめたり安心したりするのは発表を見てからで遅くありません。

発表までの5週間にしておくことは、点数によって違います。38点以上の人は、登録の準備を始めます。宅建士として働くには、合格したあと都道府県への登録と宅建士証の交付が要り、宅建業の実務経験が2年ない人は「登録実務講習」を受けます(流れは、資格に合格したあとの登録の記事に書きました)。講習は申込みが混み合うので、日程だけでも先に調べておきます。33点未満の人は、何で点を落としたかを、科目ごとに数えておきます。来年の勉強は、そこから始まります。

その間の点数の人は、何もしないで待つのがいちばん難しいところです。私が勧めるのは、どちらに転んでも役に立つことをする、です。たとえば、今年の本試験で間違えた問題を、一肢ずつの○×に分けて、自分の問題の束に入れておく。合格していれば実務で使う知識になり、不合格なら来年の最初の教材になります。

合格発表は、11月25日(水)の9時30分に、機構のホームページに合格者の受験番号、合格点、正解番号が載ります。インターネットで申し込んだ人は、発表のあと、受験者用のマイページで自分の得点などを見られる予定です。当日の2時間は、勉強してきたことを点に変える時間です。この記事の図は、最近10年の合格点を並べたものです。線が毎年動くと知っておけば、自己採点の数字に振り回されすぎずに、次の5週間を使えます。

執筆:長澤 湊(宅地建物取引士・行政書士・測量士補) 内容確認日:2026-10-13

この記事は制度と手続きの一般的な説明で、個別の事案についての法律・税務の相談や判断ではありません。制度や数字は内容確認日の時点のものです。ご自身の事案は、弁護士・司法書士・税理士・行政書士など、該当する専門家に確かめてください。

参考(公式)

この記事の制度と数字は、次の一次情報で確かめられます(2026-10-13 確認)。

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